■施肥・・・石井栄一「健康なおもと作り」より抜粋
1 施肥の時期とその条件 |
・ |
肥料を施す場合、あくまで即日消化が原則です。 |
・ |
即日消化の条件とは、大きく分けて次のようになります。 |
|
①気温が20℃~28℃が5時間以上続くとき |
|
②日当たりが十分であること。5月の太陽の強さが最も良い |
|
③適度の空気の流れがあること(微風)
|
|
以上の条件を満たせば、消化は十分行われ未消化の心配はない。
|
2 上記の条件が揃った時の施肥量 |
春肥 |
晴天 |
4月・5月・6月 |
15日~5日 |
6日から25日 |
26日から出荷まで |
希釈率 |
50倍 |
40倍 |
50倍 |
秋肥 |
晴天 |
9月・10月
|
20日~25日 |
26日~10日 |
11日~20日 |
希釈率 |
60倍 |
50倍 |
60倍 |
|
◎ 原液は1.8リットルの水に発酵肥料70gを入れる。 |
◎ 上記施肥量は液肥料だけで培養する場合の施肥量であり、同じ晴天でも良い条件と悪い条件がある。状況に応じて液肥の濃淡が必要です. |
◎ 薄曇りでも状況によって極く薄いものを施すことがある。 |
3 置肥だけで培養する場合、完全に発酵した玉肥を作る(大豆粒の大きさ) |
|
○3.3号鉢~3.5号鉢 3ヶ~4ヶ |
|
3,8号鉢以上 4ヶ以上 |
|
○おもとの状態に応じて粒数を増減する。 |
|
○玉肥の有効期間は15日~20日位,効果は3、4日後から。 |
|
従って、玉肥の置き換えは,前の肥料と3、4日重なった方が良い。
|
4 有機肥料を使用の場合、必ずアク水を併用する。 |
|
Oアク水(カリ肥料)の効用 |
|
植物(芋)の細胞膜を強固にするとともに、肥料の消化剤の役目を果たし、 |
|
おもとの肥料として欠かすことができない重要なものです。 |
|
Oアク水の作り方 |
|
刈り取ってから雨に当たっていない藁をなるべく黒く燃やして灰を作る |
|
ワラ灰50gを水2リットルに漬けたものが原液です。 |
|
O施し方- - -1月から12月まで |
月 |
1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
7 |
8 |
9 |
10 |
11 |
12 |
倍率 |
50 |
40 |
30 |
40 |
50 |
回数 |
1 |
1 |
2 |
3 |
5 |
6 |
7 |
7 |
6 |
4 |
2 |
1 |
|
5 施肥の要点 |
|
l 施肥の時期を厳守すること。 液肥の濃度は正確に計ること。 |
|
2 秋の肥料は越冬する為の栄養素です。必ず施すこと。 |
|
3 多肥性と寡肥性により増減をすること。 |
|
4 施肥は迷う峙はやめること。
|
■消毒・・・関西おもと実生研究会会長:西尾康介
▼おもとの病害防除
いもぐされ病
1.ベントレート水和剤(普、C、デュポン・ジャパン):芋の切り口に塗布
2.オーソサイド水和剤(普、A、日本農薬):芋の切り口に塗布
青枯病
1.バリダシン液剤(北興化学工業):良く効くが登熟中止となる
2.アグリマイシン100(普、A、ファイザー製薬)
3.スターナ水和剤(普、A、アグロス)
赤星病
1.バイレトン水和剤・乳剤(普、B、日本特殊農業)
2.オーソサイド水和剤80(普、A、日本農薬)
3.バイコラール水和剤(普、B、日本特殊農業、他)
:予防効果と治療効果があり浸透性に優れていますが、薬害に注意
4.マンネブダイセン水和剤
▼おもとの害虫防除
葉ダニ・根ダニ
1.ニッソラン水和剤(普、B、日本曹達):殺卵力あり
2.ダニカット乳剤(普、B、日産化学、他):殺卵力あり
3.アクテリック乳剤(普、B、武田、日本農薬):根ダニに効く
(2、3種類の農薬を交互に散布すると効果的です。)
カイガラムシ
1.アドマイヤー水和剤(日本バイエルアグロケム株)
2.オルトラン(タケダ園芸)
3.スプラサイド乳剤(劇、B、日本農薬)
4.マラソン乳剤
ネマトーダ(線虫)
1.バイテード粒剤(毒、B、三共)
(注1)薬品の保管、使用方法については製造元の指示に基づいてください。 |
(注2)カッコ内の 劇:劇物指定 毒:毒物指定 普:普通物 |
|
A:人畜害 B:水産動物害 C:その他低い害 を意味しております。 |
↑このページのトップへ |