おもとの栽培の秘訣

▼春 (4月~6月)

おもとが1年を通して最も活発に活動するときです。毎日、日に見えて成長を確認できる楽しいときでもあります。順調に成長する為には、「採光」・「水やり」・「肥料」・「消毒」が重要なポイントになります。

  • 採光
    • 午前中直射が当たり午後から日陰になる場所が理想といえます。午後の直射が当たる場所では、ダイオネットなどで遮光して下さい。
  • 水やり
    • 新葉を伸ばしたり、新根が出てきますので、水不足に注意して、できるだけ早朝に鉢底から水をどんどん流れるくらい十分に水をかけて下さい。
  • 肥料
    • 順調に成長させるには肥料が最も大切になります。市販の有機質の固形肥料または水肥を施すだけで十分に育ちます。化学肥料は便利で楽ですが、肥料バランスが取りにくく、軟弱になりがちですので。十分注意が必要です。
  • 消毒
    • スリップスや赤星病などの発生しやすいときですので、月2回の薬剤散布をしましょう。

▼夏 (7月~9月上旬)

暑い日が続き気温が30度を越しますと、ほとんど成長しない休眠状態となります。培養場の通風をはかって涼しく過ごさせる工夫が、暑い夏を乗り切る最大のポイントとなります。また、古い葉と新しい葉との入れ代わりのときです。古葉は天まで赤くなってから取って下さい。

  • 採光
    • 直射光線は必要としません。早朝よりダイオネットやヨシズで遮光して、1日中、日の当たる場所では、午後から遮光材料を二重にすることも必要となります。
  • 水やり
    • 暑さが続くのでつい水をやりたくなりますが、日中の水は避け、夕方~早朝に水やりをして下さい。 羅紗系統は3日1回、薄葉系統3日~5日に1回、大葉系統は、5日に1回夕方~早朝に水やりを行ってください。
  • 肥料
    • 肥料をやってはいけません。成長が悪いからといって暑い夏に肥料をやりますと、肥料あたりをして枯れる原因となります。
  • 消毒
    • 暑い夏でも病害虫は活発に活動しています。発病してからでは手遅れになりますので、予防の薬剤散布を定期的に行って下さい。

▼秋 (9月中旬~11月中旬)

残暑も終わり、休眠状態に近かったおもとも活発に活動を始め、最後の成長をし、おもと培養の総仕上げの時期になります。また、おもとの植え替えの時でもあります。今年の培養成果を確認する意味からも、必ず行って下さい。

  • 植え替え
    • 春から大切に育ててきたおもとがうまく育ってくれたか結果をよく調べましょう。まず、鉢からおもとを抜いて汚れた葉や芋をきれいに洗って、新しい用土で植えて下さい。植え込み材料は、水はけの良い川砂利、軽石、焼き土等を使います。
  • 採光
    • 秋は空気が澄み、光線も強いので、長時間の採光は避けて遮光して下さい。
  • 水やり
    • 植え替えてから根付くまでの1週間くらいは、水不足に注意して下さい。
  • 肥料
    • 秋の成長は短く、肥料も置肥1回で十分です。
  • 消毒
    • 予防の薬剤散布を定期的に行って下さい。

▼冬 (12月~3月)

成長し終わったおもとは休眠の状態になります。寒い冬の間、冷たい風に気をつけて、寒冷紗などで風を除け、静かに越冬させて下さい。年内はできる限り自然に近い温度に保ち、年を超してからは凍結しないように注意をして下さい。だからといって、加温し過ぎないように気を付けて下さい。暖かくして成長が始まるようでは良くありません。

  • 採光
    • 強い採光は葉色が悪くなり、見た目も良くはありません。寒冷紗越しにやわらかい光線に合わせて下さい。
  • 水やり
    • 新しく根を下ろしたり、成長もしませんので、水もあまり欲しがりません。2~3日に一度たっぷり水をやって下さい。。
  • 肥料
    • 肥料は全くいりません。
  • 消毒
    • 病害虫の心配はほとんどありませんが、念のため一度薬剤散布を行って下さい。
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