■竜
甲竜、竜葉ともいい、だいたい葉の中央に沿って着物の縫い上げのように盛り上がった突起物をいう。竜は殆ど波を打つ。「竜がある」と言う場合は、いろいろある竜の種類をひっくるめた総称に使う。
■一本竜
竜が一本あるもので基本タイプの一つである。実親には純粋な一本竜のものが多い。
■二本竜
竜が二本あるもので、基本タイプの一つである。二面甲竜のような実親には純粋な二本竜がある。二面竜ともいう。
■橋立竜
一本竜は葉先まで竜があるのに、この竜は葉の途中迄しかない。一本竜のひとつ。
■夫婦竜
二本竜は葉先まで竜があるが、この竜は二本の竜が葉の途中迄しかない。二本竜のひとつ。
■浮島竜
一本竜が葉の中央に島のように浮かんでいるもの。二本竜の場合も良くある。株元から竜が出ていない竜である。
■跳ね竜
半甲竜(はんこうりゅう)、跳返竜(はねかえりりゅう)とも言う。一本、二本の竜の先端が葉身から切り離れているもの。ある場合には株元の方へ跳ね返るものもあるのでその名がある。
■玉竜
大車、大宝系の実生品種に多く現れる。縞甲竜系では月光が良い例で、雅糸竜に多く出る。雅糸竜の組織の一部が肉魂の突起物になったもの。
■雅糸竜
一本竜、二本竜の上面が分化して、細かい筋になったもの。縞甲竜、羅紗系に多い。総雅糸竜は単に総雅糸といい、葉全面が雅糸竜で覆われたものをいう。顰(しかみ)と違う点は葉裏にシワが寄らない事である。